歯のコラム

2024年11月9日

重度の歯周病になった歯

こんにちは。東京都千代田区「大手町駅」C1出口より徒歩5分、「神田駅」より徒歩8分にある歯医者「神田橋デンタルオフィス」です。

「歯周病と全身疾患は関係あるの?」「歯周病になるとどんなリスクがあるの?」と疑問を持っている患者さまもいるでしょう。歯周病は口内の病気ですが、その影響は全身に及ぶことが知られています。

今回は、歯周病と全身疾患について詳しく解説します。歯周病と糖尿病や脳の疾患、歯周病と妊婦や高齢者との関係も伝えますのでぜひご覧ください。歯周病がもたらす影響を知り、適切に予防・治療しましょう。

歯周病は全身疾患を招くことがある

歯周病で歯茎が腫れている女性

歯周病は細菌感染症です。進行すると口腔内の細菌が全身に広がり、炎症反応を引き起こすことがあります。これにより、心疾患や糖尿病、呼吸器疾患などのさまざまな全身疾患のリスクが高まるのです。

しかし、歯周病は適切な治療と丁寧な口腔ケアで予防ができます。日常的に口腔ケアを行い、定期的に歯科検診やクリーニングを受けることで、歯周病の発生・進行を防ぐことが可能です。

健康な口腔環境を維持すれば全身の健康にもつながるため、積極的に対策を取りましょう。

歯周病と糖尿病

糖尿病イメージ

歯周病と糖尿病には密接な関係があります。糖尿病患者は、健康な人に比べて唾液の分泌量が低下しやすいです。このため、口内環境が悪化してプラーク(歯垢)が溜まりやすくなります。

プラークの増加は細菌の繁殖を促し、歯周病を進行させる要因です。歯周病は糖尿病のコントロールを難しくすることも知られており、相互に悪影響を及ぼす可能性があります。

したがって、糖尿病患者は特に口腔ケアを重視し、定期的な歯科検診を受けることが重要です。適切な口腔管理により、歯周病の予防と糖尿病の管理が可能になります。

また、糖尿病になると、身体の感染防御機能が低下して細菌やウイルスに感染しやすくなります。感染によって損傷を受けた組織の修復が遅れるだけでなく、高血糖によって血管が損傷されることで歯周病のリスクがさらに高まるのです。

高血糖が持続すると、白血球の機能や免疫反応も低下し、歯周病が発症・悪化しやすくなります。さらに、歯周病が進行すると炎症物質が生成され、インスリンの効果を低下させます。

歯を失うと柔らかい食べ物を好む傾向が強まり、結果として栄養バランスが崩れて血糖値に悪影響を及ぼすでしょう。歯周病と糖尿病は互いに影響し合うのです。

歯周病と心臓や脳の疾患

歯周病イメージ

歯周病は、心筋梗塞や脳卒中など、心臓や脳の疾患と密接に関連しています。歯周病菌が血流に乗って全身に広がると、心臓の血管壁や弁膜に炎症を引き起こすことがあるからです。

炎症が進行すると動脈硬化や狭心症のリスクが高まり、最終的には心筋梗塞を引き起こす可能性があります。また、炎症によるストレス反応は血管に悪影響を及ぼし、心血管系の健康を損なうでしょう。

また、歯周病菌が血流に入り込むことで血小板が凝集しやすくなり、血栓が形成されることがあります。血流が妨げられて血管が詰まりやすくなり、動脈硬化が進行して心筋梗塞や脳卒中のリスクが高まります。

歯周病は、心臓疾患のリスクを高める要因のひとつです。歯周病菌が血流に乗って心臓の弁や心内膜に付着すると、細菌感染が引き起こされて感染性心内膜炎を発症する可能性があります。心臓の機能が損なわれ、重篤な健康問題を引き起こす恐れもあるでしょう。

心臓や脳に重大なダメージを与えないためにも、歯周病の予防と早期治療が重要です。

歯周病と妊娠

立っている妊婦

妊娠中は、エストロゲンやプロゲステロンといった女性ホルモンの分泌が増加します。これらのホルモンは歯周病菌の栄養源となり、細菌の増殖を促進するのです。その結果、歯ぐきが腫れやすくなり、歯周病のリスクが高まります。

また、妊娠による身体の変化は免疫系にも影響を与えます。抵抗力が低下すると歯周病が進行しやすくなるため、妊娠中は特に口腔ケアが重要です。定期的に歯科検診を受けて適切なケアを行うことで、妊娠中の歯周病予防が可能になります。

妊娠中は、つわりや体調の変化により、口内環境が悪化しやすいです。食べられるものが減って栄養が偏ったり、胃が圧迫されて一度に食べられる量が減り、食事回数が増えたりするためです。

つわりの影響で歯ブラシを口に入れられなくなる方も多く、適切な口腔ケアが難しくなることも珍しくありません。このような状況では、プラークが蓄積しやすくなって歯肉の炎症を引き起こします。

妊娠中は唾液の分泌量が減少することもあります。唾液は口腔内の細菌を洗い流す作用があることから、虫歯や歯周病の予防に重要です。量が減ると、口腔トラブルのリスクが高まるでしょう。

唾液が不足すると細菌が増殖しやすくなり、歯肉の炎症や感染が起こりやすくなります。このため、妊婦は特に口腔ケアに気を付ける必要があるのです。

歯周病による赤ちゃんへの影響

歯周病菌は血流を介して全身に広がり、赤ちゃんにも影響を及ぼすことがあります。特に、歯周病によって増加した炎症物質がお産の合図となり、陣痛を引き起こすことが広く知られています。

このため、妊娠中の歯周病は、早産や低出生体重児のリスクを高める可能性があります。妊娠中の方や妊娠を予定している方は、特に口腔ケアに注意を払いましょう。適切なケアを行えば、リスクを軽減することができます。

歯周病と高齢者

胸を抑えている男性

年齢を重ねると免疫力が低下し、歯周病のリスクが高まります。歯周病は細菌感染による炎症なので、免疫力が弱まると歯周病菌の活動を抑えられなくなるのです。このため、歯周病が発生・進行しやすくなるのです。

高齢者は歯周病の影響を特に受けやすく、その一因が歯ぐきの退縮です。健康な方でも、加齢とともに歯茎が後退することがあります。

歯茎が後退して歯の根が露出すると、歯周病の発生・悪化リスクを高めます。加齢に伴い、免疫力が低下したり唾液の分泌量が減少したりするため、口腔内の環境がさらに悪化します。

また、高齢者は糖尿病や心疾患などの全身疾患を抱えていることが多いです。上述したとおり、これらの病気は歯周病のリスクを高める要因となります。歯周病自体が全身疾患を悪化させる可能性も高く、炎症物質が血流を介して全身に悪影響を及ぼすでしょう。

生活習慣の変化も、歯周病の発生・進行に大きく影響を及ぼします。高齢者になると生活習慣が変化し、口腔ケアが疎かになることが多いです。

例えば、歯磨きの頻度が減少したり、食生活が乱れたりすることで歯周病のリスクが高まるのです。体力が低下したり長時間外出することが困難になったり、歯科医院を定期的に受診するのが難しい方も少なくありません。

これらの要素が関係し、口腔内の清潔さが保たれずに歯周病が進行しやすくなるでしょう。そのため、高齢者は特に注意が必要です。

まとめ

歯周病で歯茎が腫れている女性

歯周病は全身疾患と深い関係があり、特に糖尿病や心疾患、妊娠、高齢者においてそのリスクが高まります。歯周病菌は全身に影響を及ぼし感染症や炎症を引き起こすため、健康への悪影響が懸念されるでしょう。

妊娠中はホルモンバランスの変化により歯周病が進行しやすいことが知られています。歯周病が発生・悪化すると早産や低出生体重児のリスクも増加するため、口内を健康に保つことが非常に重要です。

また、高齢者は免疫力の低下や生活習慣の変化により、歯周病のリスクが高まります。定期的な歯科検診や適切な口腔ケアで、早期発見・治療に努めて健康状態を維持しましょう。

歯周病治療を検討されている方は、東京都千代田区「大手町駅」C1出口より徒歩5分、「神田駅」より徒歩8分にある歯医者「神田橋デンタルオフィス」にお気軽にご相談ください。

当院では、1本の歯を守ることにこだわって予防・治療を行っています。虫歯・歯周病治療のみならず、予防歯科や矯正治療、審美治療にも力を入れております。

当院のホームページはこちらWeb予約もお受けしておりますので、ぜひご活用ください。

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