歯のコラム

2024年11月23日

放置している親知らずが気になる男性

こんにちは。東京都千代田区「大手町駅」C1出口より徒歩5分、「神田駅」より徒歩8分にある歯医者「神田橋デンタルオフィス」です。

「親知らずが痛むけれど、抜くべきか判断がつかない」「親知らずが生えてきたけれどこのまま放置してもいいのか不安」と悩んでいませんか。親知らずは、放置していても特に問題が起きない場合もあれば、さまざまな悪影響を及ぼす場合もあります。

この記事では、親知らずを放置することで起こり得るリスクや抜歯の必要性、親知らずを放置しても良いのか悩んだ時の対処法などについて詳しく解説していきます。親知らずでお悩みの方は、ぜひこの記事を参考にしてください。

親知らずとは

親知らずが横向きで生えるイメージ

親知らずは前歯から数えて8番目に位置する、永久歯の中で最も奥にある歯です。10代後半から20代にかけて生えてくることが多いです。上下左右に合計4本ありますが、すべての人が4本揃って生えるわけではありません。

親知らずの生え方には個人差があり、まっすぐ正常に生える場合もあれば、歯ぐきの中で横向きに生えることもあります。また、部分的に歯ぐきの中に埋まっている半埋伏の状態や、完全に歯ぐきの中に埋まっている埋伏の状態もあります。

親知らずが横向きに生えたり部分的に生えたりするのは、他の永久歯がすでに生えそろい、スペースが不足しているためです。さらに現代人は昔の人々のように硬い食べ物を咀嚼することが減ったため、親知らずが正しい位置に収まらないケースが多いといわれています。

親知らずの放置リスク

親知らずを放置して痛みを感じる女性

親知らずを放置すると、次のようなリスクが生じる可能性があります。

痛みや腫れが生じる

親知らずが歯ぐきを突き破って生えてくる際に、歯ぐきが炎症を起こして痛みや腫れが生じ、食事や会話が困難になることがあります。また、親知らずが不適切に生えると噛み合わせが悪くなり、顎関節に負担がかかって顎関節症を引き起こすこともあります。

顎の痛みや頭痛などの症状がある方は早めに受診しましょう。

周囲の歯に影響が出る

親知らずが隣接する奥歯に圧力をかけ続けると、痛みが出たり、隣の歯の歯根が溶ける歯根吸収という現象が起きたりすることがあります。進行すると、親知らずだけではなく隣接する歯の抜歯も必要になることがあります。

歯並びや噛み合わせに影響が出る

隣接する奥歯に親知らずが当たることで、歯が押し出されるケースがあります。歯並びが崩れたり歯の位置がずれたり、噛み合わせに影響が出たりする可能性があるでしょう。

他の歯も少しずつ移動し、全体的な噛み合わせや歯並びが悪化することがあります。

虫歯になる

親知らずは奥に位置しているため、歯ブラシが当てにくく、虫歯が発生しやすい部位です。特に、親知らずが隣の歯に接触している場合、その間にはプラークや食べかすが溜まりやすく虫歯が生じやすいです。

プラークとは、虫歯菌や歯周病菌などのお口の中の細菌が塊になったものです。プラーク中の虫歯菌が出す酸で歯が溶かされることで虫歯が生じます。

虫歯が進行した場合には抜歯が必要になることもあります。また、親知らずに虫歯が発生すると、密接する隣接歯にも虫歯が広がる可能性が高まります。

歯周病になる

親知らずの周囲の、磨き残したプラークは歯周病のリスクも高めます。特に、完全に生えておらず、部分的に歯ぐきに覆われた半埋伏の親知らずは、日常のブラッシングでの清掃が難しくプラークが蓄積しやすくなります。

プラーク中の細菌の毒素により歯ぐきが炎症を起こし、歯周病のリスクが高まります。

親知らずを抜くべきケース

親知らずの抜歯をするイメージ

親知らずの抜歯が必要かどうかは、症状や親知らずの位置、他の歯への影響を考慮して判断します。以下のケースでは、親知らずの抜歯が推奨されることが多いでしょう。

周囲の歯や歯ぐきに影響を及ぼしている場合

親知らずが隣接する歯を圧迫している、もしくは歯ぐきが炎症を起こしている場合には、抜歯を検討するのが一般的です。

特に、親知らずが横向きに生えていると、隣の歯に負担をかけたり周囲の歯ぐきの腫れや痛みを引き起こしたりする可能性があります。そのため、抜歯を勧められることが多いでしょう。

虫歯や歯周病に罹患している場合

すでに親知らずが虫歯や歯周病に罹患している場合、抜歯が必要となるケースが多いです。親知らずは奥に位置していて治療が難しいため、症状が進行する前に抜歯することが推奨されます。

また、親知らずの虫歯が進行すると隣接する歯にも影響を及ぼすリスクがあるため、早めの対応が重要となります。

親知らずを抜かなくてもいいケース

抜歯不要の親知らずについて説明する女性のイメージ

一方で、親知らずが他の歯に悪影響を及ぼしていなかったり無症状で問題がなかったりと、抜歯が必要ないケースもあります。以下に、親知らずを抜かなくても良いケースについて詳しく説明します。

親知らずが正常に生えている場合

親知らずが上下ともにまっすぐに生えており、噛み合わせや歯列に悪影響を与えていない場合、抜歯をせずにそのまま経過観察を行うこともあります。

特に、他の歯と同様にきちんと噛む機能を果たしている場合には、抜く必要はないでしょう。親知らずも有用な歯として機能するため、保存しても問題ありません。

適切なセルフケアができている場合

正常に生えている親知らずであっても、セルフケアが不十分だと虫歯や歯周病のリスクが高まります。親知らずは他の歯より奥に位置しているため、ブラッシングが難しく、プラークが溜まりやすいです。

そのため、適切なブラッシング方法を身につけたり、歯間ブラシやデンタルフロスを使用したりして、親知らずを含めた口腔内の清潔を保つことが大切です。

親知らずが完全に埋まっている場合

親知らずが歯ぐきの中に完全に埋まっていて、周囲の歯に悪影響を与えていない場合、無理に抜く必要はないと判断されることがあります。問題を引き起こさない場合もありますが、加齢や歯列の変化によって痛みが発生したり、歯周病が進行したりすることも考えられます。

そのため、将来的にどのようなリスクがあるかを見据えて歯科医師と相談し、定期的なレントゲン撮影で状態を確認しながら慎重に判断することが大切です。

親知らずを放置していいか悩んだら

親知らずを放置していいか悩む女性

「親知らずを抜くべきか迷っている」「今は痛みがないから放置していても大丈夫なのかな」といった不安をお持ちの場合は、早めに歯科医院で相談しましょう。

歯科医院で相談するメリット

歯科医院で相談すると、専門的な診断を受けられたり不安や疑問を解消したりできます。以下、1つずつ詳しく解説します。

専門的な診断でリスクを把握できる

歯科医院では、親知らずの位置や状態をレントゲンなどの画像診断を用いて確認します。画像診断によって、親知らずがどのような状態で生えているのか、隣接する歯や歯ぐきにどの程度影響を与えているのかなどが把握できます。

現在痛みがない場合であっても、潜在的な問題が発見されることもあります。そのため、経過観察で良いのか、抜歯が必要なのかを専門的に判断してもらうことが重要です。

ただし、経過観察となった場合も定期的に検診を受けましょう。検診では、親知らずの周囲に炎症や変化がないか、噛み合わせに影響が出ていないかなどの確認がされます。経過観察によって、トラブルを未然に防ぐことができます。

さらに、磨き残しをしやすい親知らずのブラッシングのポイントなど、セルフケアのアドバイスを歯科医師や歯科衛生士からもらうこともできます。セルフケアに関するアドバイスを受け、日々のケアで活かしていくことで虫歯や歯周病のリスクを軽減できます。

不安や疑問を解消できる

親知らずについての不安や疑問は、歯科医師に直接相談することで解消できます。「親知らずを抜くのは痛いのでは?」「抜歯後に腫れや痛みがどのくらい続くのか?」といった疑問に対して、歯科医師は具体的に説明をしてくれるため、不安が軽減されます。

また、抜歯の必要性についての詳しい情報を得ることで、抜歯するかどうか、納得して判断できるようになります。

まとめ

親知らずを鏡で確認する女性

親知らずを放置すると、隣接する歯や歯ぐきに影響が出たり歯周病や虫歯のリスクが高まったりするため、症状が出る前に適切な対応を行うことが重要です。症状がない場合や正しく生えている場合には、無理に抜かず経過観察を行うことも選択肢の一つです。

親知らずについてお悩みの際は、自己判断せず歯科医院で相談しましょう。専門的な診断によって、親知らずが引き起こし得るリスクや治療の必要性、セルフケア方法についても知ることができます。

親知らずの治療を検討されている方は、東京都千代田区「大手町駅」C1出口より徒歩5分、「神田駅」より徒歩8分にある歯医者「神田橋デンタルオフィス」にお気軽にご相談ください。

当院では、1本の歯を守ることにこだわって予防・治療を行っています。虫歯・歯周病治療のみならず、予防歯科や矯正治療、審美治療にも力を入れております。

当院のホームページはこちらWeb予約もお受けしておりますので、ぜひご活用ください。

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