歯のコラム

2024年11月2日

虫歯の治療イメージ

こんにちは。東京都千代田区「大手町駅」C1出口より徒歩5分、「神田駅」より徒歩8分にある歯医者「神田橋デンタルオフィス」です。

虫歯は、多くの人が経験する身近な歯のトラブルです。多くの人が経験する虫歯ですが、その進行度や適切な治療方法について、詳しく知っている人は少ないかもしれません。

虫歯は放置すると進行し、痛みが発生したり大掛かりな治療が必要になったりする可能性があるため、早期発見と早期治療が非常に重要です。

この記事では、虫歯の進行度を段階ごとに解説し、それぞれに応じた治療方法や治療回数の目安、虫歯の進行を遅らせる方法を紹介します。虫歯に対する正しい知識を身につけ、健康な歯を維持していきましょう。

虫歯のメカニズム

虫歯の説明をする歯科医師

虫歯は、食べ物に含まれる糖分が口内の細菌によって分解されるときに生じる酸によって、歯の表面が溶かされることから始まります。この酸によって、歯の外層であるエナメル質が少しずつ溶けて虫歯が進行します。

エナメル質が溶け出すことを脱灰といい、唾液やフッ素の働きによって表面が修復されることを再石灰化といいます。通常、脱灰と再石灰化を繰り返すことで、健康な歯の状態を保っています。

しかし、糖分の摂取量が多い場合や、口腔内の衛生状態が悪い場合、再石灰化が追いつかず脱灰が進行します。再石灰化が十分に行われなければ、歯に穴が空いて虫歯が進行してしまいます。

虫歯の発生要因としては、糖分の多い食生活や、不十分な歯磨きが挙げられます。これらの要素が組み合わさって、歯にダメージが蓄積されると虫歯のリスクが高まります。

そのため、日常的な口腔ケアやバランスの取れた食生活、定期的な歯科検診が虫歯予防には欠かせません。

虫歯の進行度

虫歯になった歯

虫歯の進行度は、主に5つに分類されます。それぞれ詳しく確認しましょう。

C0(初期虫歯)

エナメル質の表面が白く濁り始めますが、痛みはなく歯に穴もあいていません。この段階では、適切なケアを続ければ再石灰化によって回復することが可能です。

C1(エナメル質の虫歯)

エナメル質に小さな穴が開く段階です。痛みを感じることはほとんどありません。虫歯が初めて視覚的に確認できる段階です。

C2(象牙質の虫歯)

虫歯がエナメル質を超えて象牙質に達した状態です。冷たいものや甘いものがしみるなどの症状が現れます。

C3(神経まで達した虫歯)

虫歯が歯髄(神経)に達した状態です。神経が炎症を起こすため、強い痛みを伴います。放置すると、歯の根の先に膿がたまることもあります。

C4(歯根まで進行した虫歯)

歯の大部分が崩壊した状態です。神経が死んで痛みが消えることもありますが、炎症が落ち着いたわけではありません。根の先に膿が溜まると、激しい痛みが再発する恐れがあります。

歯を保存することが難しくなり、抜歯が必要になるケースが多いです。

虫歯の進行度別の治療方法

虫歯治療を受けている患者

虫歯の進行度に応じて治療法は大きく異なります。早期の段階で発見できれば、簡単な処置で終わる可能性が高いです。

ここでは、進行度別の治療方法を見ていきましょう。

C0(初期虫歯)

フッ素塗布や定期的なクリーニングによって自然治癒を目指せることがあります。フッ素は歯の表面を強化し、再石灰化を促進する効果があります。

合わせてブラッシング指導を受けて、日々のケアの質を高めれば、虫歯の進行は止められるでしょう。

C1(エナメル質の虫歯)

フッ素の塗布などで自然治癒が望めない場合や、虫歯によって歯に穴が空いている場合は、虫歯部分を削って詰め物をして治療します。保険診療では、コンポジットレジンと呼ばれる歯科用プラスチックが用いられます。

歯を大きく削る必要がないため、基本的に痛みはなく治療時間も短いです。

C2(象牙質の虫歯)

虫歯の範囲が狭い場合は、C1と同様に削って詰め物で治療します。虫歯の範囲が広く詰め物では対応できない場合は、被せ物を装着して歯を補います。

C3(神経まで達した虫歯)

根管治療を行います。汚れや炎症を起こした神経・血管を取り除いて、根管内を洗浄・消毒する処置です。その後、土台を立てて被せ物を装着して機能や見た目を補います。

C4(歯根まで進行した虫歯)

歯を残せる可能性がある場合は、C3と同様に根管治療を行います。歯を残せないと判断された場合は、残念ながら抜歯を検討します。

抜歯後はブリッジや入れ歯、インプラント治療で歯を補う必要があります。

虫歯の進行度別の治療回数と治療費用の目安

虫歯の進行度別の治療費用目安イメージ

虫歯の進行度によって、治療にかかる回数や費用は大きく異なります。以下に、進行度別の治療回数や治療費の目安を紹介します。

C0・C1

フッ素塗布などで自然治癒を目指す場合、特別な治療は行いません。フッ素塗布は1回の診察で完了します。C1で歯を削って詰め物を行う場合でも、1回の治療で完了するのが一般的です。

治療費用は、保険適用3割負担の場合、1,500〜3,000円です。

C2

C2まで進行すると、治療回数は2〜3回になります。詰め物であれば1回で完了することもありますが、型取りを行ってから作成する被せ物の場合、2〜3回通院する必要があります。

治療費用は、保険適用3割負担で2,000〜5,000円程度でしょう。詰め物の種類によって費用が変わります。

保険診療では銀歯かレジンを選択しますが、自由診療であれば審美性の高いセラミックを選択することが可能です。この場合、セラミックの費用が追加でかかります。

C3

C3では、根管治療が必要になります。根管治療は、根管内の歯髄(神経や血管)を取り除き、内部を洗浄・消毒する治療です。

歯髄を除去したあと、専用の薬剤を根管内に詰めて1週間ほど置いて消毒を進めます。この工程を何度か繰り返す必要があるため、治療回数は5〜6回ほどになります。

治療費用は、保険適用3割負担で1万5,000円〜3万円が目安です。根管治療後に使用する被せ物の素材によって、費用は大きく変動します。

C4

根管治療を実施する場合、C3よりも治療回数が増えるでしょう。C3よりも状況が悪化しており、消毒に時間がかかるためです。10回以上通院しなければならないことも考えられます。

歯を残せないと判断されて抜歯を行う場合は、1〜2回の通院で抜歯が終わります。

抜歯にかかる費用は、1本あたり7,000円程度です。

ただし、抜歯後は歯を補う治療を行わなければなりません。この治療にも費用がかかるため、あらかじめ確認しておきましょう。

虫歯の進行を遅らせる方法はある?

歯ブラシとフッ素入り歯磨き粉

虫歯の進行を遅らせるためには、日常のケアと定期的な歯科検診が欠かせません。ここでは、虫歯の進行を防ぐために実践できる効果的な4つの方法を紹介します。

フッ素入り歯磨き粉の使用

フッ素は、エナメル質を強化し、酸に対する抵抗力を高めます。これにより、虫歯の進行を遅らせる効果が期待できます。特に、子どもの虫歯予防に有効であることが分かっています。

フッ素入りの歯磨き粉は、虫歯予防を日常的に行う上で手軽かつ効果的な手段の一つです。

定期的な歯科検診

虫歯は初期段階では自覚症状が少ないため、早期に発見し進行を防ぐためには、定期的な歯科検診が重要です。一般的には年1〜2回の検診を推奨されており、これにより虫歯の早期発見・早期治療が可能になります。

また、定期検診では、歯科医師からブラッシング方法の指導を受けたり、食生活へのアドバイスをもらえたりします。虫歯予防の意識を高めることにもつながるので、定期的に受けましょう。

正しいブラッシング習慣

歯磨きは食後30分以内に行うのが理想で、特に夜寝る前のブラッシングは虫歯予防において非常に重要です。就寝中は唾液の分泌が減少するため、口腔内が乾燥しやすく虫歯が進行しやすい環境になります。

正しいブラッシング習慣を身につけることで、効果的に虫歯の進行を防げます。

間食の制限

糖分を含む食品や飲料を頻繁に摂取すると、口腔内が酸性になりやすく虫歯のリスクが高まります。特に、糖分の多い間食を頻繁に取ると、口の中の酸が長時間持続し、歯の脱灰を促進してしまいます。

虫歯の症状があるときは、間食を控えましょう。甘い食べ物の摂取頻度を低くすれば、虫歯の進行を遅らせることが可能です。完全に制限する必要はありませんが、糖分を含む飲食物を摂取した後は歯を磨くなど、工夫しましょう。

まとめ

虫歯が治り笑顔の女性

初期段階の虫歯であれば、少ない通院回数で簡単に治療できますが、進行するにつれて治療は複雑になり費用や通院回数も増えてしまいます。日々のフッ素ケアや適切なブラッシング、定期検診を取り入れれば、虫歯の進行を遅らせ健康な歯を長く保つことができるでしょう。

予防と早期対応を心がけ、将来の歯のトラブルを未然に防ぎましょう。

虫歯治療を検討されている方は、東京都千代田区「大手町駅」C1出口より徒歩5分、「神田駅」より徒歩8分にある歯医者「神田橋デンタルオフィス」にお気軽にご相談ください。

当院では、1本の歯を守ることにこだわって予防・治療を行っています。虫歯・歯周病治療のみならず、予防歯科や矯正治療、審美治療にも力を入れております。

当院のホームページはこちらWeb予約もお受けしておりますので、ぜひご活用ください。

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