歯のコラム

2024年5月29日

根管治療をしている人

こんにちは。東京都千代田区、「大手町駅」C1出口より徒歩5分 、「神田駅」より徒歩8分にある歯医者「神田橋デンタルオフィス」です。

虫歯が大きく進行して神経にまで達している場合や、歯の根っこが感染を起こしている場合は、根管治療を行います。根管治療は、歯の根っこの中(根管内)の感染した神経や血管を含む組織を取り除き、殺菌と消毒を繰り返して綺麗な状態にして再感染を防ぐ治療です。

根管治療を行えば痛みや炎症を取り除くことができますが、どのような処置を行うのか不安に感じることもあるでしょう。

今回は、根管治療の流れや治療が必要になるケースを詳しく解説します。

根管治療とは?

根管治療のイメージ

根管治療とは、歯の根っこや歯の神経の治療のことを指します。歯の内部には根管と呼ばれる歯の根っこがあり、歯髄(しずい)と呼ばれる神経や血管を含む神経組織があります。

虫歯が大きく進行し、神経まで達して痛みや感染が起きている場合は、歯髄を取り除く必要があります。根管治療は、一般的に神経を抜く治療とも表現されています。

虫歯で感染を起こした歯髄を放置していると、痛みや腫れを改善することができず最終的には神経が壊死します。一時的に痛みを感じなくなることもありますが、歯髄の中には感染を起こした神経や細菌が残っているため、いずれ炎症を起こして痛みは再発するでしょう。

最終的には、歯の内部や骨が溶けて抜歯するしか治療法がなくなります。放置しておくと、歯を失う可能性が高まるのです。

根管治療は、歯の根管の中で感染した神経や細菌を除去し、洗浄と消毒を繰り返して綺麗にし、根管内で再感染が起きるのを防ぐために必要な治療です。歯の痛みを取り除き、歯を少しでも長く使い続けるためにも大切な治療といえます。

また、すでに神経を除去して根管治療が完了している歯であっても、治療後に根管内に細菌が侵入して感染する場合があります。炎症を引き起こしたり、根の先に膿が溜まったりした場合は根管治療を再び行う必要があるでしょう。

根管治療が必要になるケース

 何もしていなくても歯がズキズキ痛む人

根管治療が必要になるケースは、以下の5つです。

詳しく解説します。

何もしていなくても歯がズキズキ痛む

何もしていなくても歯がズキズキ痛む場合は、虫歯が進行して神経まで達している可能性が高いです。歯髄が炎症を起こしているため強い痛みが続きます。

このような場合、根管治療を行って神経を除去して、痛みを取り除く必要があります。

冷たい物や熱い物で歯が痛む

冷たい物や熱い物を口にすると歯が痛む場合も、根管治療が必要になるかもしれません。歯髄が炎症を起こしている可能性があるため、早期の診断と対処が必要です。

歯茎が腫れている、膿が出る

歯茎が腫れたり膿が出たりしている場合は、歯髄が感染を起こして病状が進行している可能性が高いです。この場合も、早めに根管治療を行わなければ症状が改善されません。

歯が変色している

歯が黄色や灰色に変色している場合、神経が壊死している可能性があります。変色だけでなく、痛みや違和感を伴う場合はさらに可能性が高く、根管治療が必要です。

死んだ神経を放置していると、最終的には歯を抜歯するしか治療法がなくなります。痛みが出ていなくても、早めに歯科医院を受診して確認してもらいましょう。

歯が破折している

事故や外傷で歯が破折したり、ヒビが入ったりした場合、歯の神経が露出することがあります。神経が露出してしまった歯は、噛んだ時に痛みを感じたりしみたりするため、根管治療が必要です。ヒビから細菌が侵入して感染を起こす可能性もあります。

歯ぎしりや食いしばりの癖によって歯にヒビが入ることもあるため注意が必要です。

根管治療の種類

根管治療のイメージ

根管治療には、以下の2つの種類があります。

詳しく解説します。

抜髄(ばつずい)

抜髄は、進行した大きな虫歯が原因で炎症を起こした歯髄(しずい)を除去する治療です。歯髄とは、根管内の神経や血管を含む組織のことです。一般的に、歯の神経を抜く治療とも言われています。

抜髄することにより、歯の痛みや炎症を改善することができます。

感染根管治療(再根管治療)

感染根管治療とは、再根管治療とも呼ばれ、過去に抜髄を行って根管治療を終えた歯が、二次虫歯などによって炎症を起こした場合に行う治療です。

自然に神経が壊死した歯の根管治療も、感染根管治療といいます。この場合は、根管内で壊死した神経を除去し、細菌によって汚染された根管内を綺麗に掃除します。

根管治療の流れ

根管治療をしている様子

根管治療は、以下の8つの工程で行われます。

  1. 麻酔をして歯を削る
  2. 神経や汚染された組織の除去
  3. 根管内の洗浄と消毒
  4. 仮蓋をする
  5. 洗浄・消毒を繰り返す
  6. 根管充填
  7. レントゲン撮影
  8. 土台と被せ物の作製

詳しく解説します。

麻酔をして歯を削る

根管治療は、麻酔をして痛みを感じないようにしてから行います。その後、歯の歯髄が露出するように上から削って穴をあけます。

虫歯がある場合は、この時に虫歯も綺麗に取り除きます。

神経や汚染された組織の除去

ファイルやリーマーといった根管治療専用の器具を使用して、感染した神経や血管を含む組織(歯髄)を除去します。感染根管治療(再根管治療)の場合は、以前に根管内に詰めていた充填材を取り除きます。

根管内の洗浄と消毒

歯髄や以前詰めていた充填材を除去できたら、根管内を綺麗に掃除します。その後、専用の薬剤で根管内を洗浄・消毒します。

仮蓋をする

根管内に消毒の薬を入れた状態で、新たな細菌が入らないように仮蓋をします。この状態で1週間ほど様子をみます。

洗浄・消毒を繰り返す

根管内が綺麗になるまで、洗浄と消毒を繰り返して根管内の細菌を減らしていきます。歯の状態によって治療回数は異なりますが、早い人なら3~5回程度で根管内は綺麗になります。

しかし、細菌感染の状態が酷く、なかなか根管内が綺麗にならずに5回以上必要なケースも珍しくありません。とくに、神経が壊死したあと長期間放置していた場合や、根っこの先に膿が溜まっていた場合は、根管内が綺麗になるまで時間を要します。

いずれにしても、歯を残すためには根気よく治療を続ける必要があります。治療を中断すると、再感染や痛みの再発を繰り返すことになるでしょう。

根管充填

根管内が綺麗になったことを確認できたら、根管内の空洞になった根っこにガッタパーチャと呼ばれる根管専用の樹脂状の充填材を入れます。根管に隙間なく充填することで、根管内に再び細菌が侵入して感染を引き起こすことを防ぎます。

根管充填は、根管治療の最終的な処置といえます。

レントゲン撮影

根管充填後は、根の先まできっちりと充填材が入っているかを確認するために、歯のレントゲン撮影を行います。歯の根っこまできっちりと詰まっていないと、細菌が侵入し再感染を引き起こす原因となるためです。

土台と被せ物の作製

根管充填ができていることを確認できたら、その上に被せ物をセットするための土台を作ります。歯の破損を防ぐためにも、コアと呼ばれる土台をしっかりと立てる必要があります。

土台ができたら最終的な被せ物の型取りを行い、完成した被せ物を装着します。被せ物を装着すれば、噛めるまでに歯を復活させることができるでしょう。

まとめ

根管治療を提供している歯科医師

根管治療は、虫歯が大きく進行して神経まで達した場合や、歯の根っこが細菌感染を起こしている場合に必要な治療です。歯の神経や血管を含む組織を除去することで、痛みや炎症を改善することができます。

歯の神経は、一度でも感染を引き起こすと自然に治ることはありません。神経が死んだことで一時的に痛みが治まる場合もありますが、根管治療を行わないと痛みや炎症の再発を繰り返します。

根管治療が必要な歯を放置していると、歯の根っこが溶けて最終的には抜歯するしか治療法がなくなります。早期発見・早期治療が大切です。

根管治療は完了するまでに時間がかかるため通院回数が多くなります。歯を長持ちさせるためには、根気よく治療に通う必要があるでしょう。

強い痛みがなくても、熱い物や冷たい物がしみる場合や、腫れや排膿などの症状がある場合は、早めに歯科医院を受診してください。

根管治療を検討されている方は、東京都千代田区、「大手町駅」C1出口より徒歩5分 、「神田駅」より徒歩8分にある歯医者「神田橋デンタルオフィス」にお気軽にご相談ください。

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