歯のコラム

2024年5月28日

インビザライン矯正をする女性

こんにちは。東京都千代田区、「大手町駅」C1出口より徒歩5分 、「神田駅」より徒歩8分にある歯医者「神田橋デンタルオフィス」です。

インビザラインは、透明なマウスピースを使用する矯正治療法です。従来のワイヤー矯正と比べて、見た目の自然さと取り外し可能な快適さにより、多くの患者さまに選ばれています。

この記事では、インビザラインの特徴やメリット、適応できる症例、具体的な治療の流れについて詳しく解説します。

インビザラインとは?

インビザラインのマウスピースをつける女性

インビザラインは、アメリカのアライン・テクノロジー社によって開発された矯正治療法です。1999年の提供開始以来、世界100か国以上で支持されています。

インビザラインは、プラスチック製の透明なマウスピースを使用します。従来のワイヤー矯正と異なり、目立ちにくく取り外し可能な点が大きなメリットです。

患者さまの歯に合わせて特別に作製されたマウスピースは、着用することで歯に適切な力を加えます。約0.25mmの微調整を重ねながら、理想的な歯並びへと導きます。

インビザラインのメリット

インビザラインのメリットイメージ

インビザラインのメリットは、以下の通りです。

目立たない

通常のワイヤー矯正は、金属製の部品を使用します。矯正装置をつけていることが周りからよく分かるので、見た目を気にする方が多くいました。歯の裏側に装置を装着する方法でも、口を開けた際には見えてしまうことが多いです。

一方で、インビザラインは透明なマウスピースを使用するためほとんど目立ちません。周囲に気づかれることなく、矯正を進めることができます。特別な場面ではマウスピースを外すことも可能なため、柔軟に対応できます。

取り外しができる

インビザラインの魅力的なメリットの一つは、日常生活における行動制限がほとんどないことです。

従来のワイヤー矯正では、装置が損傷するリスクを避けるために粘着性のある食べ物や硬い食べ物を避ける必要がありました。また、色がつく食べ物や装置に挟まりやすいものも制限されることが多いです。

インビザラインのマウスピースは取り外しが可能なため、食事の際の制限がありません。矯正中でも好きな食べ物を楽しむことができます。

また、インビザラインはプラスチック製のマウスピースを使用するため、スポーツを行う際も金属製のワイヤーが引き起こすような怪我のリスクが低いです。スポーツを楽しむ方にとっても、活動が制限されることなく治療を続けることが可能です。

治療結果を事前に確認できる

インビザラインは、クリンチェックという治療計画の作成支援ソフトを用いて、治療前に治療結果を予測します。3Dシミュレーションで歯の動きを予測できるため、矯正に必要な費用、期間、マウスピースの枚数、歯の移動過程を事前に把握することが可能です。

患者さまは、治療に関するすべての情報を理解した上で、矯正治療の開始を決定できます。仮にプランに対して不安や疑問があれば、治療を見送る選択も可能です。

インビザラインでは治療のゴールを明確にできるので、安心して矯正治療を進められます。

痛みや違和感が少ない

インビザラインのメリットは、歯を計画的かつ段階的に移動させることができる点です。従来のワイヤー矯正では、歯全体をワイヤーでつないで一斉に動かす方法が一般的ですが、矯正初期に強い痛みを感じることがあります。

インビザラインでは、マウスピースを1〜2週間に一度交換して少しずつ歯を動かしていきます。矯正に伴う痛みや違和感が分散されるので、より快適に治療を進めることができるでしょう。

インビザラインのデメリット

インビザラインのデメリットをイメージする吹き出し

インビザラインのデメリットは、以下の通りです。

自分で管理しなければならない

インビザラインの取り外し可能なマウスピースは便利ですが、自由度がデメリットになることもあります。ワイヤー矯正の場合、装置が常に固定されているため、患者さまの管理に関わらず歯は徐々に移動します。

しかし、インビザラインではマウスピースの管理が患者さま自身に委ねられており、指定された時間はきちんと装着しなければなりません。装着時間が短いと、期待通りの矯正結果が得られないことがあります。

そのため、自己管理がしっかりとできない方には向いていません。

重度の不正咬合には対応できない

インビザラインは、軽度〜中度の不正咬合を治療できる矯正方法です。骨格が原因の歯並びの問題や、歯の大幅な移動が必要なケースには対応できないことがあります。

インビザラインでの治療が適さないと判断された場合、ワイヤー矯正に変更する、ワイヤー矯正や外科手術を併用するなどの方法を検討しなければなりません。

インビザラインの適応症例

インビザラインの適応症例を説明する歯科医師

インビザラインの適応症例は、以下の通りです。

叢生

叢生は、歯の大きさと顎の大きさのアンバランスにより生じる状態で、歯が部分的に重なり合う歯並びです。歯が歯列から飛び出す八重歯も、叢生の一例です。

歯の重なりが軽度で、大きく歯を移動させる必要がない叢生の場合は、インビザラインで治療可能でしょう。

上顎前突(出っ歯)

上顎前突は、上の歯が通常より前に突き出ている噛み合わせの状態を指します。一般的には、出っ歯と呼ばれます。

上顎が前方に位置している、下顎の成長が進んでいないなど、顎の骨格に問題がある場合は難しいですが、歯の傾斜による出っ歯であればインビザラインで対応できることがあります。

下顎前突(受け口)

下顎前突は、一般的に受け口と呼ばれ、上下の噛み合わせが逆転する状態です。下顎が大きい、または上顎が小さいことにより生じます。

出っ歯と同様、骨格に大きな問題がなければインビザラインで治療できる可能性が高いでしょう。

上下顎前突(口ゴボ)

上下顎前突(口ゴボ)は、上下の歯が顕著に突き出している噛み合わせの状態です。顎の骨格に起因する場合と、歯自体が前方に位置している場合があり、見た目の印象に大きく影響します。

骨格に問題がある場合は外科手術が必要になることが多いですが、歯の位置が問題の場合はインビザラインで改善できるかもしれません。

過蓋咬合

過蓋咬合は、奥歯で噛む際に上顎の前歯が下顎の前歯を大きく覆うように深く噛み合わせる状態を指します。歯や顎に負担をかけることがあるため、早期に改善したほうがよいでしょう。

上の歯を歯茎の中に押し込み、下の歯を引っ張り出す必要があります。ゴムかけなどの処置が必要になることはありますが、インビザラインで治療可能とされています。

開咬(オープンバイト)

開咬(オープンバイト)は、歯を噛みしめても上下の一部の歯が接触せず、すき間が空いてしまう状態のことをいいます。咀嚼や発音に影響を及ぼすことがあります。

過蓋咬合と同様に、ゴムかけなどの処置が必要になるかもしれませんが、インビザラインで治療できる場合が多いです。

空隙歯列(すきっ歯)

空隙歯列(すきっ歯)は、歯と歯の間にすき間が開いている状態です。特に、上の前歯の真ん中にすき間がある場合は正中離開と呼ばれ、見た目の印象に大きく影響します。

隙間が大きく、歯の移動距離が長くなる場合はインビザラインでは難しいと判断されることがありますが、軽度〜中度の場合は治療可能でしょう。

インビザラインの治療の流れ

インビザラインのカウンセリングを受ける女性

インビザライン治療は、以下の流れで進められます。

カウンセリング

インビザライン治療のカウンセリングでは、患者さまの悩みや希望を詳しく聞きます。また、歯並びを含む口内の健康状態をチェックします。疑問や不安がある場合は、遠慮なく質問しましょう。

治療内容や期間、費用などの説明も行われるでしょう。虫歯や歯周病がある場合は、その治療を優先して進めます。

精密検査

インビザライン治療における精密検査では、レントゲン検査、CT検査、口腔内写真撮影、噛み合わせのチェックなどを行います。治療の適応が確認できた場合、3Dスキャナーを使用して歯型の採取を行います。

治療計画の作成

収集したデータをもとに、専用ソフトを使用して歯並びの変化をシミュレーションします。治療後の歯並びを3D画像で確認しながら、具体的な治療計画を詳細に説明します。

マウスピースの作製

シミュレーション結果をもとに、患者さまの状態にあわせて治療計画を細かく修正します。治療計画をアメリカのアライン・テクノロジー社に送信し、アライナー(マウスピース)の製作を依頼します。

歯科医院にアライナーが届くのは約2週間後です。

治療開始

マウスピースの着脱の練習と、使用上の注意点の説明を行ったあと、治療を開始します。インビザラインは、基本的に1〜2週間ごとに新しいマウスピースに交換していきます。

治療を始めてからも、何か不明な点があればその都度歯科医院に相談しましょう。

定期検診

インビザライン治療中は、1~3か月ごとに定期検診のために来院します。検診では、歯並びの変化をチェックし、治療の進行状況を確認します。

治療終了

インビザライン治療が終了する頃には、治療前のシミュレーションと実際の歯並びを比較し、目標とされた効果が得られているかを確認します。十分な矯正効果が得られていれば治療は終了です。

さらに調整が必要な場合はマウスピースを追加発注して治療を継続することも可能です。

保定期間

インビザライン治療後の保定期間は、治療によって得られた歯並びを維持し顎の骨にしっかりと定着させるために必要です。保定装置(リテーナー)を使用し、歯が元の位置に戻ることを防ぎます。

保定期間の長さは、実際の治療期間と同じくらい必要とされることが多いです。治療の成果を確実にするためには、しっかりとリテーナーを装着することが大切です。

まとめ

マウスピースを持った手元

インビザラインは、透明なマウスピースを用いた矯正治療です。従来のワイヤー矯正に比べて目立たないため、多くの患者さまに選ばれています。

しかし、装着時間を守らなければ納得のいく治療結果が得られません。管理を怠ってしまう方には、難しい治療法と言えるでしょう。

また、すべての症例に対応できるわけではなく、今回ご紹介した症例のなかでも重度のものや骨格が原因で生じている不正咬合には対応できない可能性があります。無料カウンセリングを行っている歯科医院もあるため、まずは治療できるか確認してもらうと良いでしょう。

インビザライン矯正を検討されている方は、東京都千代田区、「大手町駅」C1出口より徒歩5分 、「神田駅」より徒歩8分にある歯医者「神田橋デンタルオフィス」にお気軽にご相談ください。

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