歯のコラム

2024年9月7日

インプラント治療のイメージ

こんにちは。東京都千代田区、「大手町駅」C1出口より徒歩5分、「神田駅」より徒歩8分にある歯医者「神田橋デンタルオフィス」です。

顎の骨に人工歯根を埋め込み、人工歯を被せて失った歯を補うのが、インプラント治療です。歯を失った場合の治療法はブリッジや入れ歯が主流のため、インプラント治療について詳しくない方も多いでしょう。

この記事では、インプラントの治療の流れ、費用や期間を解説します。「インプラントの治療に興味があるけど、受けるかどうか迷っている」という方は、ぜひ参考にしてください。

インプラント治療とは

インプラント治療のイメージ

インプラント治療とは、歯を失った部位に人工歯根であるインプラントを埋入し、その上に人工歯を被せる治療法です。スウェーデンで1980年代に開発され、ブリッジや入れ歯とは違う治療法として世界中に普及しました。

インプラントは、歯がなくなった顎の骨に埋入するインプラント体、土台となるアバットメント、人工歯の3つのパーツから成り立っており、天然歯と同じように噛めるのが魅力です。入れ歯の場合は噛むたびにずれる恐れがありますが、インプラントはしっかり固定されます。

インプラントの治療の流れは?

インプラントの治療説明中

インプラント治療の流れを確認しましょう。

カウンセリング

カウンセリングでは、患者さまがインプラント治療を受けたい理由、お口の中の悩み、ライフスタイル、既往歴、アレルギー、喫煙状況などを細かく確認します。インプラント治療では外科手術を行うため、お口以外のことも把握する必要があるのです。

また、インプラントの治療は、お口の中にトラブルがあると実施できません。虫歯や歯周病の有無、歯がなくなった部位に歯根が残っていないかを確認した上で、理想の完成形を模索します。

インプラントの治療は長期にわたって行われます。納得できる仕上がりになるように、カウンセリングで問題を把握することが重要です。

術前検査

インプラントの治療では、外科手術を行います。患者さまの全身状態を確認し、手術が可能かを調べるために下記の術前検査を行います。

血液検査

血液検査では、心疾患、腎疾患、糖尿病、血液疾患、感染症、アレルギーなど、全身の状態を調べられます。体の状態により、手術を行うと持病が悪化したり感染症のリスクが高まったりする可能性があるため、慎重に全身状態を確認していきます。

持病がある方はそちらの治療を優先してもらい、全身の状態が良好になってからインプラント治療を実施します。なお、他院で血液検査を行っている場合、歯科医院では省略できる可能性があるので、担当の歯科医に相談しましょう。

口腔内検査

虫歯や歯周病など、お口の中の状態を確認します。トラブルがある状態でインプラント手術を行うと、細菌感染する恐れがあるため丁寧に口内の状態を確認しなければなりません。

問題を先に解決しておき、細菌感染のリスクを最小限にとどめます。

レントゲン検査

レントゲン検査も行います。インプラント治療では歯槽骨(顎の骨)の状態が非常に重要なので、インプラント治療を行えるかどうかを確認します。

CT検査

CT検査では、お口の中を3D化して立体的に状態を確認できます。歯の神経、歯槽骨の厚み・幅・高さ、神経の場所、上顎洞などを確認し、安全にインプラント手術を進めるための情報を集めます。

治療計画作成

術前検査や血液検査の結果から、治療計画を作成します。治療期間や費用が算定されるので、インプラントの上に被せる人工歯の色・材質・形などで希望があれば伝えましょう。

作成された治療計画に納得できたら治療に進みます。必ず当日に契約する必要はなく、一度家に持ち帰ってよく考えてから後日返事することも可能です。

一次手術

契約が完了したら予約を取り、インプラント手術が行われます。インプラント手術では、一次手術と二次手術が実施されます。

一次手術では、顎の骨に穴をあけてインプラントを埋入し、歯茎を被せて縫合したら終了です。約2週間後、縫合した糸を抜糸し、インプラントが周りの組織としっかり結合されるまで、3〜6か月ほど時間をおきます。

手術にかかる時間は、埋入するインプラントの数によって異なりますが1時間程度でしょう。基本的に日帰りです。入院も不要なので、インプラント手術のためスケジュールを空ける必要もないでしょう。

二次手術

インプラントと顎の骨が定着したら、二次手術が行われます。二次手術では、土台になるアバットメントをインプラントの先に装着し、食べかすがつまらないように歯茎を整えたら終了です。

術後、傷口が塞がって歯茎が整うまで1〜2週間ほどおきます。二次手術も基本的には日帰りで、入院も不要です。

型取り

人工歯を制作するための型取りを行います。患者さまの噛み合わせに合った被せ物を作るので、再度色や形を確認するとよいでしょう。

被せ物の装着

被せ物ができたら、お口の中に装着します。土台であるアバットメントの上に人工歯を被せ、嚙み合わせを調整したら完了です。

メンテナンス

インプラントを長持ちさせるには、定期的なメンテナンスが欠かせません。歯のクリーニングやセルフケアの再確認などを行い、お口の衛生状態を長く維持することが大切です。

メンテナンスを怠ると、歯周病や虫歯からインプラントが脱落する可能性が高まるでしょう。トラブルを避けるためにも、必ず通院してください。

インプラント治療の費用

インプラント治療の費用イメージ

歯科医院ごとにインプラントの治療にかかる費用は異なります。以下では、平均的な費用や内訳をご紹介します。

前歯1本あたりの費用

前歯1本あたり、およそ30万〜40万円が相場です。費用の内訳は、以下のとおりです。

<前歯1本にかかる費用と内訳>

内訳 費用
検査・診療 1万5,000円〜5万円
手術 1万5,000円〜35万円
仮歯 5,000円〜2万円
抜歯 5,000円〜8,000円
人工歯 8万円〜20万円
術後のアフターケア 1,500円〜1万円

前歯は目立ちやすい部位のため、審美性が良くないといけません。見た目を良くするため、人工歯の素材も高くなるのが一般的です。

奥歯1本あたりの費用

奥歯1本あたりも、およそ30万〜40万円が相場です。費用の内訳は、以下のとおりです。

<奥歯1本にかかる費用と内訳>

内訳 費用
検査・診療 1万5,000円〜5万円
手術 1万5,000円〜35万円
仮歯 5,000円〜2万円
抜歯 5,000円〜8,000円
人工歯 5万円〜18万円
術後のアフターケア 1,500円〜1万円

奥歯は、噛み合わせの調整が必要だったり神経に近かったりすることなどによって、インプラントの治療が難しい場合があります。高度な技術が求められる症例では、費用が高額になる場合もあります。

すべての歯に入れる場合の費用

歯をすべて失った場合は、オールオンフォー(オールオン4)と呼ばれるインプラント治療が可能です。

<オールオンフォーにかかる費用と内訳>

内訳 費用
検査・診療 1万5,000円〜5万円
手術 12万円〜180万円
仮歯 5,000円〜2万円
抜歯 5,000円〜8,000円
人工歯 6万円〜180万円
術後のアフターケア 1,500円〜1万円

オールオンフォーでは、およそ200万〜250万円が費用相場です。失った歯の本数に合わせてインプラントを埋入すると高額になりますが、オールオンフォーであれば最小4本のインプラントだけで、片顎10〜12本の歯を支えられます。

取り外しに手間がかかる入れ歯とは違って、オールオンフォーは固定されるのでしっかり安定します。

インプラント治療には保険が適用される?

インプラント治療には保険が適用されるか考えている人たち

インプラント治療には保険が適用されないケースがほとんどですが、保険適用されるケースもまれにあります。

保険適用されない理由

インプラント治療は、見た目を整えるのが目的の場合がほとんどです。そのため、大半は保険が適用されません。

審美性を高める目的で行われるホワイトニングや歯列矯正、予防歯科が保険適用されない理由と同じです。保険が適用されるのは、口腔内の機能を維持するために行われる最低限の治療だけなのです。

保険が適用されるのはどんなとき?

保険が適用されるのは、下記の特殊なケースです。

事故による外傷で顎の骨を3分の1以上損傷したり、病気で顎の骨を失ったりしたケースであれば、保険が適用されるかもしれません。先天性の疾患がある場合は、生まれつき顎の骨が3分の1以上欠損している、顎の骨が形成不全などの場合、対象になるかもしれません。

インプラントの治療期間

インプラントの治療期間イメージ

インプラントの治療期間は、短くて3か月、難しい症例だと1年かかる場合もあります。平均すると半年程度でしょう。

幅があるのは、患者さまの顎の骨や体の状態、回復力、年齢などによって、個人差があるためです。

また、この期間には、インプラントと顎の骨がしっかり結合するまでの待機期間も含まれています。待機期間も患者さまの状態によって異なるでしょう。

インプラント治療のメリット

インプラント治療のメリットイメージ

インプラント治療を受けると、どんなメリットが得られるのでしょうか。

ブリッジや入れ歯より長持ちしやすい

インプラントの素材はチタン合金という強度がある金属です。ブリッジの場合7〜8年程度、入れ歯の場合3〜5年程度が寿命といわれていますが、インプラントはメンテナンスを定期的に行えば、10年持つとされています。

他の歯に負担がかからない

インプラントは、1本の独立した人工歯根を顎の骨に埋入する治療です。入れ歯やブリッジのように周りの歯を削る工程はなく、負担がかかりません。

健康な天然歯を削るのは誰でも抵抗感を抱きますが、インプラントの治療ならほかの歯がダメージを受けません。

自分の歯のように噛める

顎の骨に人工歯根であるインプラントを埋入するため、自分の歯のような噛み心地を再現できます。入れ歯やブリッジだと温度が分かりづらいですが、インプラントはストレスなく食事を楽しめます。

インプラント治療のデメリット

インプラント治療のデメリットイメージ

インプラント治療には、下記のデメリットもあります。

外科手術が必要

インプラントを埋め込むには、外科手術が必要です。外科手術では歯茎を切開して顎の骨を削るため、患者さまの心身に負担がかかる恐れがあります。

麻酔を使用するので痛みはほぼありませんが、術後に出血や痛み、腫れなどのトラブルが起こる可能性もゼロではありません。

費用が高額

上述しましたが、インプラントの治療には保険が適用されません。どのくらいの費用がかかるかは治療内容によって異なりますが、一般的な歯科治療よりも高額になるでしょう。費用が心配な方は、カウンセリング時に確認しましょう。

また、インプラントの治療は医療費控除の対象です。確定申告の際に申請すれば、所得に応じて還付金が受け取れます。

まとめ

インプラントシステム

インプラント治療は、カウンセリングから始まり、術前検査、2回の手術、型取り、人工歯の装着という流れで進んでいきます。費用や治療期間は人によって異なりますが、得られるメリットは大きいでしょう。

インプラント治療は、食事の楽しさや見た目など、生活の質を改善させてくれる治療法です。歯を失って悩んでいる方は、歯科医院に相談してみてはいかがでしょうか。

インプラント治療を検討されている方は、東京都千代田区、「大手町駅」C1出口より徒歩5分、「神田駅」より徒歩8分にある歯医者「神田橋デンタルオフィス」にお気軽にご相談ください。

当院では、1本の歯を守ることにこだわって予防・治療を行っています。虫歯・歯周病治療のみならず、予防歯科や矯正治療、審美治療にも力を入れております。

当院のホームページはこちらWeb予約もお受けしておりますので、ぜひご活用ください。

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