歯のコラム

2024年8月3日

受け口の人

こんにちは。東京都千代田区、「大手町駅」C1出口より徒歩5分、「神田駅」より徒歩8分にある歯医者「神田橋デンタルオフィス」です。

受け口は噛み合わせの異常の1つですが、見た目の印象を損なうだけでなく放置すると様々な影響を及ぼします。

「子どもの受け口が気になるけどどうやって治したらいいの?」「受け口を治療しないとどんな問題が起こるの?」など、ご自身やお子さまに受け口の傾向がみられる方はお悩みかもしれません。受け口の治療に、インビザラインを検討している方もいるのではないでしょうか。

この記事では、受け口が生じる原因や治療せずに放置することで起こり得るリスク、そしてインビザラインを用いて治療ができるのかなどを詳しく解説します。受け口でお悩みの方はぜひ参考にしてみてください。

受け口とは?

受け口のイメージ

受け口とは、下の前歯が上の前歯よりも前方に位置して噛み合う状態を指します。上の前歯が下の前歯を少し覆う状態で噛み合う正常な噛み合わせとは、逆の位置関係になることから反対咬合とも呼ばれます。

上下の顎の骨の大きさの違いや、位置関係によって生じる骨格性の受け口と、歯の生え方が原因で下の前歯が上の前歯の前に位置する歯槽性の受け口があります。どちらのタイプの受け口も、見た目だけでなく噛み合わせにも影響を及ぼすため、治療が推奨されます。

受け口になる原因

受け口になる原因イメージ

受け口になる原因は、遺伝などの先天的なものから、日常の習慣や歯並びに影響する癖などによる後天的なものまで多岐にわたります。それぞれの原因を詳しく見ていきましょう。

上下の顎のバランスが悪い

成長する過程で上顎が十分に発育しなかったり、下顎が発育しすぎたりした場合や、下顎の位置が上顎より前方に突出している場合、受け口になる可能性が高いです。上下の顎の大きさのバランスや位置関係が崩れるためです。

骨格性の受け口を治すには、顎の骨の位置関係や形状から改善する必要がありますが、成人が骨格性の受け口の治療を希望される場合、外科手術を伴うケースが多いです。骨の成長が止まっているため、骨格を調整することができないためです。

遺伝

親から子へと歯や骨格の特徴が遺伝して、受け口になることもあります。受け口を遺伝させない方法は現段階では確立されていないので、お子さまに受け口の傾向ある場合は早期に治療を開始することが推奨されます。

先ほども触れた通り、成長が完了した成人になってから骨格性の受け口を治療すると、外科手術などが必要となることがあり負担が増します。成長段階にある子どものうちに治療を始めれば、外科手術の必要がなくなる可能性があるでしょう。

顎の成長をコントロールしたり、口周りの筋肉のバランスを整えたりする治療ができるので、将来的な受け口の悪化を未然に防ぐことができるのです。

子どもの頃の悪習慣

子どもの頃の日常生活の中での悪い習慣が原因となり、後天的に受け口になることがあります。

特に、顎の骨が柔らかい幼少期に、舌で下の歯を前に押す癖や、下顎を前に突き出す癖、指しゃぶりなどの癖がある場合、受け口になるリスクが高いです。舌の力で歯が移動したり、顎を突き出していたことで下顎の成長が促進されたりするためです。

お子さまにこのような癖があることに気づいた場合は、早期に改善できるよう働きかけてあげましょう。

歯の生え方の異常

上の前歯が内側に傾いて生えたり、下の前歯が前方に傾いて生えたりすることで、受け口が生じるケースもあります。歯槽性の受け口は、顎の骨には問題がなく、歯の生え方や傾きが原因となるため、矯正治療で改善できる可能性が高いです。

受け口を治療せずに放置すると

受け口を放置して顎が痛くなった人

受け口は、下顎が突出して見えるので顔の外見に影響を及ぼします。それだけでなく、治療せずに放置した場合、様々なリスクが生じる可能性があります。

歯に負担がかかる

受け口の場合、正常な歯並びと比較して噛む力が上下逆方向にかかったり、適切な位置に力が伝わらなかったりすることから、歯に過剰な負荷がかかる可能性があります。長期にわたり継続することで、歯が欠けたり歯を支える骨に影響を及ぼしたりするリスクが高まるのです。

胃腸や顎関節に負担がかかる

前歯は食べ物を噛み切る、奥歯は食べ物を噛み砕きすりつぶすという役割を持っています。受け口の場合、噛み合わせが正しくないので本来の役割を果たすことが難しくなるでしょう。

しっかり噛むことができず、胃腸に負担がかかります。また、噛む際に使う顎の関節にも過度な樹たんがかかるため、顎関節症を引き起こすリスクも高まります。

発音が不明瞭になる

受け口は発音にも影響を与えることが多いです。特に、舌先を上の歯茎につけて発音するタ行やサ行は発音しにくく、不明瞭になりやすいとされています。

虫歯や歯周病のリスクが高くなる

受け口で口をしっかり閉じることができなかったり、口呼吸になったりすると、お口の中が乾燥しやすいです。口内が乾燥すると細菌が繁殖しやすくなるので、虫歯や歯周病のリスクが高まります。

インビザラインで受け口の治療はできる?

インビザライン

インビザラインは、歯並びや噛み合わせの問題を治療するために使用される取り外し可能なマウスピース型の矯正装置です。歯科医院での検査と診断に基づいて判断する必要はありますが、受け口のタイプによっては、インビザラインで治療可能です。

インビザラインで治療ができるケース

歯並びや歯の傾斜が受け口の原因となっている歯槽性の受け口や、上顎と下顎の骨格差がそれほど大きくない骨格性の受け口の場合には、インビザラインによる治療が可能です。

歯を並べるスペースが足りない場合には抜歯が必要になったり、ワイヤー矯正などほかの矯正方法と併用したりすることもあります。インビザラインでは歯全体を移動させられるため、前に飛び出た下の歯を後退させながら、上顎のアーチを広げて歯を前方に出すことも可能です。

インビザラインで治療できないケース

重度の骨格性の受け口の場合、上顎と下顎の骨格に大きな差があるため、インビザラインに限らず歯列矯正だけでは対処できません。重度の骨格性の受け口の場合は、外科手術が必要になるケースが多いです。

顎の骨の位置やバランスを調整するために、下顎の骨を切除して後方に移動させる治療などが行われます。

インビザラインで受け口を治療するメリット

インビザラインで受け口を治療するメリットイメージ

インビザラインで受け口を治療するメリットとしては、目立たないこと、痛みが少ないこと、通院頻度が低いことなどが挙げられます。ワイヤー矯正では歯に装置を固定するため装置が目立ちますが、インビザラインでは透明なマウスピースを使用します。

装着していても装置が目立ちにくく、緩やかに力をかけて歯を移動させるためワイヤー矯正と比較すると痛みが少ないとされています。見た目への影響や痛みを抑えられるので、矯正治療中でも日常生活を負担なく送れるでしょう。

また、マウスピースは自分で取り外しができるため、歯磨きや食事への影響もありません。

インビザラインで受け口を治療するデメリット

インビザラインで受け口を治療するデメリットイメージ

インビザラインで受け口を治療するデメリットは、自己管理が必要なことや、適応症例が限られていることなどが挙げられるでしょう。取り外し可能な装置を使うことはメリットですが、何時間でも外し続けていいわけではありません。

計画通りに歯を動かすためには、指定された装着時間を守らなくてはいけません。具体的には、1日20〜22時間装着するよう指示されることが多いです。また、マウスピースを外したあとは、その都度洗浄しなければなりません。

上述しましたが、重度の骨格性の受け口には対応できないないことも、デメリットとして挙げられます。

インビザラインで受け口を治療する際にかかる費用

インビザラインで受け口を治療する際にかかる費用イメージ

全体的に歯を移動させる場合、一般的には70万円から100万円程度の治療費が必要となるでしょう。

ただし、矯正治療の費用は歯科医院ごとに異なります。基本的には自由診療なので、歯科医院が独自に価格を設定できるためです。個々の症状や治療計画によっても費用に差が出るので、具体的な金額は歯科医院で確認しましょう。

インビザラインで受け口を治療する際にかかる期間

インビザラインで受け口を治療する際にかかる期間イメージ

通常は2年から3年程度で治療が完了するとされています。

しかし、治療期間にも個人差があります。例えば、移動させる歯の数が少なければ1年未満で完了する場合があります。移動させる歯の数が多く、抜歯なども必要な場合には治療期間が長くなることも考えられるでしょう。

患者様の口内の状態によって治療期間は大きく変動するので、歯科医師と相談してみましょう。

まとめ

インビザラインで受け口を治療した人

インビザラインは、歯槽性の受け口や軽度の骨格性の受け口の治療に用いられることがあります。

しかし、インビザラインで治療可能かどうかは受け口の状態によって異なります。まずは歯科医院を受診して、治療可能か相談してみると良いでしょう。

受け口を治療せずに放置すると、見た目の問題だけでなく歯や顎、胃腸、発音など多くの問題につながる可能性があります。受け口にお悩みの方は、早めに歯科医院を受診して治療を受けてはいかがでしょうか。

インビザライン矯正を検討されている方は、東京都千代田区、「大手町駅」C1出口より徒歩5分、「神田駅」より徒歩8分にある歯医者「神田橋デンタルオフィス」にお気軽にご相談ください。

当院では、1本の歯を守ることにこだわって予防・治療を行っています。虫歯・歯周病治療のみならず、予防歯科や矯正治療、審美治療にも力を入れております。

当院のホームページはこちらWeb予約もお受けしておりますので、ぜひご活用ください。

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